【翻訳練習】UWR Flash in Modern
2014年6月24日 翻訳訳の端々にまだまだ違和感があるが、まあ英語力的にはこんなもん。もっと英語上手くなりたい。
UWR Flash in ModernBy Matt Costa // 11 Jun, 2014
http://www.channelfireball.com/articles/uwr-flash-in-modern/
現在、我々はモダンのPTQシーズンを迎えており、私もすでに2,3のPTQに参戦しました。モダンフォーマットは長い間非常に興味深いフォーマットであり続けており、週ごとに変わりゆくメタゲームや最新の技術に適応し続けるプレイヤーよりも、このフォーマットに長く触れていて多くの経験を持っているプレイヤーの方がより良い成績が出せるという点も特徴的です。モダンのような、カードプールが広く一つの戦略に対してたくさんの解答が存在するフォーマットにおいては、サイドボードに取る対策カードの枚数の上下や、それらをメインボードから採用したりする動きがあるたびにメタゲームは変化します。
今回は、モダンフォーマットならではの、強力で一直線な戦略や軸をずらした戦いを仕掛けるアンフェアな戦略と、それらに対する対策カードをめぐる相関関係について考えたいと思います。デッキビルダーとしての観点からこの話題について考えることは、興味深い議論とフォーマットの知識、週末のメタゲームを予測する能力をもたらします。複数の異なる戦略に対する強力な解答として重なるカードを見つけるということは、広い範囲のアーキタイプに対してエッジが得られることでもあります。
親和デッキを使っていて最初に引いた7枚のハンドは素晴らしかったのに、序盤に出てきた相手の「戦争の報い、禍汰奇」や「石のような静寂」で台無しになり、選択肢やゲーム性のないゲームを強いられ、ストレスを抱えたというような経験は誰しもがあるでしょう。モダンPTQシーズンでこのような事態を避ける方法は、私が知る限り二つあります。一つは自分が使おうとしているアンフェアな戦略のデッキが環境においてどのくらいメタられているかに気をつかうこと。もう一つはBGミッドレンジやトリココンのようなフェアデッキを使うことです。フェアデッキを使う場合は相性の良いマッチアップと、悪いマッチアップの両方を抱えることにはなりますが、特定のカードのせいで負けるということもなくなります。私は、75%のデッキには有利はつくものの、残りの25%には負けてしまうようなアンフェアなデッキを使うよりは、どのマッチアップにおいても戦い方次第で勝つ可能性のあるフェアデッキを使う方が好みです。
私はここ数週間、旧スタンダードにあった瞬唱の魔道士や修復の天使をプレイできることに非常にわくわくしています。インスタントタイミングで群れネズミをコピーする作業は、瞬速クリーチャーを使いたいという私の情熱を満たすものではなかったので。そういう意味でも、トリコフラッシュはまさに私が求めていたモダンデッキであり、相手の戦略に対して劇的に効くカードをサイドに取れる点も気に入っています。
以下が、今季のモダンPTQのシーズンで使っているデッキです。
26land
4 《乾燥台地/Arid Mesa》
4 《天界の列柱/Celestial Colonnade》
2 《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
3 《島/Island》
1 《山/Mountain》
1 《平地/Plains》
1 《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
4 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2 《蒸気孔/Steam Vents》
1 《硫黄の滝/Sulfur Falls》
3 《地盤の際/Tectonic Edge》
10creature
4 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
2 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
4 《修復の天使/Restoration Angel》
24spell
4 《稲妻/Lightning Bolt》
3 《流刑への道/Path to Exile》
2 《呪文嵌め/Spell Snare》
3 《稲妻のらせん/Lightning Helix》
3 《マナ漏出/Mana Leak》
1 《差し戻し/Remand》
1 《疑念の影/Shadow of Doubt》
2 《電解/Electrolyze》
3 《謎めいた命令/Cryptic Command》
1 《神々の憤怒/Anger of the Gods》
1 《スフィンクスの啓示/Sphinx’s Revelation》
サイド
2 《石のような静寂/Stony Silence》
2 《天界の粛清/Celestial Purge》
2 《否認/Negate》
1 《対抗変転/Counterflux》
1 《神々の憤怒/Anger of the Gods》
1 《仕組まれた爆薬/Engineered Explosive》
1 《神の怒り/Wrath of God》
1 《磨耗損耗/Wear Tear》
2 《呪文すべり/Spellskite》
1 《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》
1 《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor》
基本的に私は、勝利手段としてしか機能しないカードをメインボードに多く採用することはしません。瞬唱の魔道士と修復の天使、天界の列柱、火力が組み合わされば、勝利手段としては十分すぎるほどです。スフィンクスの啓示も勝利手段のようなもので、マナはかかりますがインスタントであるので合格と考えています。復讐のアジャニや聖トラフトの霊、ギデオンジュラといった、ソーサリータイミングのフィニッシャーは、不利なときにあまり仕事をしないことと瞬速クリーチャーや打消し呪文とのシナジーが薄いことから、メインボードへの採用は避けるべきと考えています。もしあなたが、三つの青マナと一つずつの白、赤のマナを立てた状態でターンを返した場合、スフィンクスの啓示と神々の憤怒以外の呪文はいつでも唱えられることになるわけです。このことは、相手に隙を見せないだけでなく、相手がインスタントタイミングで動くことを選択した際に、相手のエンド前にクリーチャーを出すことで、こちらから圧力をかける選択肢も取れることを意味します。
ここからは、カードを個別に評価していきます。
修復の天使
修復の天使は、このアーキタイプには、1デッキあたりの枚数は多くないものの必ず採用されてきたカードです。このカードはモダンにおいて特に強力で、というのもタフネスが4あることと4マナである点が大きく、最もポピュラーな除去呪文である稲妻、稲妻のらせん、突然の衰微をかわすことができます。流刑への道は天使に対する解答ではありますが、トリコフラッシュにとって追加の土地を得ることは、天界の列柱、地盤の際、瞬唱の魔道士、スフィンクスの啓示を使う際に多くのマナを使うことの兼ね合いから明確なアドバンテージと言えるので、それほど深刻な問題ではありません。
天使は、完全に脅威を退けることが難しいデッキとのマッチアップで、殴り勝つプランをもたらしてくれます。トロンなどは、フラッシュ側が大部分の脅威に対応することができるものの、ゲームあまりにも長引いた場合にはウギンの目とエムラクールという対処することのできないプランがあるマッチアップの良い例です。
修復の天使があることで、相手の邪魔をしながら速やかにゲームを終わらせることができます。マナ漏出、地盤の際、差し戻しは全て、トリコカラーのテンポデッキやコントロールデッキに採用されていますが、優秀なクロックを擁するデッキにおいてももちろん強力です。
修復の天使をプレイする際に、クリーチャーをブリンクできる能力は忘れてはならないですがこだわり過ぎてもいけません。修復の天使の価値は3/4飛行である点にあり、cip能力のために、ゲームプランを歪めてはだめです。
ヴェンディリオン三人衆
ヴェンディは未練ある魂が入ったようなミッドレンジデッキが相手の際にはあまり役に立ちません。ちなみに未練ある魂も、欠片の双子のような冗長性のないデッキが相手の場合には存在感が薄いです。ヴェンディリオン三人衆が輝くのは、コンボやコントロール周りのマッチにおいてです。そのcip能力は相手のコンボを阻害したり相手の持つ妨害手段を抜いたりでき、生き残った場合には飛行の3点クロックとなって相手に圧力をかけることができます。また特に良い点は、相手のハンドを見ることによって、相手に対してどのくらいの圧力をかけると良いかということと、自分のもつ妨害手段をより効果的に使うための情報が得られることです。
瞬唱の魔道士
このカードが、フラッシュデッキに必須のものであることは、もはや言うまでもありません。どのマッチにおいても、その状況に最も適した呪文のコピーとなる一方で、火力と組み合わせて相手のライフを削りにかかることもできます。
瞬唱の魔道士は、双子に対しては流刑への道になり、風景の変容に対しては否認になり、親和に対しては電解になり、相手のライフが残り3のときの稲妻にもなりえます。
マナ漏出、差し戻し
マナ漏出は、ゲームが長引いたときに威力を減ずるカードの典型です。ゲームの序盤戦においては間違いなく強力で、アグレッシブなデッキやテンポデッキの特性には非常に噛み合っています。ただし流刑への道には対応しにくいですが。以上のことからマナ漏出の四枚投入は避け、一枚は差し戻しに替えています。差し戻しもまた、長引いたゲームにおいてあまり仕事をしないカードではありますが、相手が瞬唱の魔道士でフラッシュバックした呪文や、風景の変容などを対象に取ったり、またそうでなくとも最低限サイクリングとして使えます。2マナの打消し呪文は、コンボデッキの流行や、刻まれた勇者のような一度場に出ると対処の難しい脅威に対する解答として、このデッキには必要なものであるでしょう。
謎めいた命令
このカードを唱えることは、このデッキにおいて最も基本的となるアドバンテージ獲得手段です。消耗戦で2-1交換をとる動きや、パーマネントをバウンスしてテンポの面で優位を築く動きは、フラッシュデッキの特徴に非常に噛み合っています。これだけの柔軟性があっても、非常に速いゲームにおいてはキャスト出来ずにゲームが終わってしまうこともしばしばで、サイドアウトする機会が多いことに気付き、4枚フルには取っていません。
疑念の影、神々の憤怒
これらは比較的メインに取りやすい、サイドボード用のカードと言えるでしょう。疑念の影は、序盤の相手のフェッチ起動に対応してキャストすれば石の雨となるだけでなく、出産の殻や風景の変容への対策カードとしても機能します。神々の憤怒は親和と殻に対して似た働きをしますが、神の怒りと比較して殻に対してはより効果的であることと、自分のコントロールする修復の天使が死なない点が大きく、こちらを採用しています。
スフィンクスの啓示
スフィンクスの啓示はメイン戦とサイド戦、またはマッチアップによってその強さが大きく異なるため、実際のところ少し怪しいカードではあります。メイン戦においては、デッキの中に相手に対して効果が今一つなカード(バーンデッキに対する差し戻し等)も入っているわけで、そういう状態で啓示を撃つことは死に札を複数引いてくるリスクが存在することになります。サイド後ではどうかというと、プレイヤーは互いにより効果的な脅威と対処手段をサイドインするためゲームが加速しやすく、啓示を撃つタイミングが無くゲームが終わってしまリスクが増えるため、啓示の価値はさらに悪くなります。しかし、ミッドレンジとのマッチアップでは、互いに大量の除去呪文を積むため消耗戦になりやすく、そういう状況における啓示は、瞬唱の魔道士の存在もあり非常に強力です。
サイドボードプランについて
モダンには膨大な数のデッキタイプが存在するため、ひとつひとつについて解説するのは困難ですので、ここでは比較的人気のあるデッキとの戦い方について指針を示すのにとどめます。
対メリーラポッド
サイドアウトしたいカード
呪文嵌め
差し戻し
ヴェンディリオン三人衆
稲妻のらせん
メリーラポッドには復活の声が入っているため打消し呪文をサイドアウトするのが定跡ではありますが、全抜きはせずいくつかは残した方がいいでしょう。ヴェンディリオン三人衆は神々の憤怒に巻き込まれることと、未練ある魂に対して弱いので抜きます。稲妻のらせんは現実的に対象に取れるのがマナクリだけであり、マナクリを焼くためだけに2マナ払うのはいささか割に合いません。
サイドインしたいカード
神々の憤怒
神の怒り
石のような静寂
エイヴンの思考検閲者
経験上、出産の殻を好き勝手に起動されていてはだいたい殴り負けてしまいます。神の怒りと石のような静寂を組み合わせて、殻側のアドバンテージ源に蓋をしましょう。メイン戦では瞬唱の魔道士しか対象にとれない突然の衰微を、たくさんサイドインしてくるとは考えにくいため、石のような静寂は生き残りやすいと思います。
対欠片の双子
サイドアウトしたいカード
稲妻のらせん
神々の憤怒
疑念の影
電解
やっかい児しか倒せない火力は、たくさんあっても腐る場面が多いでしょう。
サイドインしたいカード
呪文すべり
天界の粛清
ザルファーの魔道士、テフェリー
対抗変転
仕組まれた爆薬
摩耗損耗
相性のいいマッチアップだと考えています。
対ジャンド
サイドアウトしたいカード
神々の憤怒
疑念の影
マナ漏出
差し戻し
スフィンクスの啓示は基本的にはリリアナに対して弱いですが、消耗戦になることが多いと感じるのであれば残しても良いと思います。このあたりはプレイスタイルに依存する問題です。2マナカウンターは、序盤はハンデスで抜かれ、消耗戦になると引いて弱いため全て抜きます。サイド後のジャンドとのマッチではリリアナを1-1交換で処理することを目指しましょう。
サイドインしたいカード
天界の粛清
神の怒り
仕組まれた爆薬
神の怒りはスラーンに対する解答である他、タルモゴイフも処理できます。天界の粛清はリリアナや怒り狂う山峡のような重大な脅威を除去できます。
対親和
サイドアウトしたいカード
謎めいた命令
疑念の影
スフィンクスの啓示
ヴェンディリオン三人衆
差し戻し
基本的には相性の良いマッチアップであると思います。負けるパターンがあるとすれば刻まれた勇者と墨蛾の生息地に殴られる展開です。
サイドインしたいカード
神の怒り
仕組まれた爆薬
摩耗損耗
石のような静寂
神々の憤怒は刻まれた勇者が除去できないためサイドインはしません。勇者以外の小粒のクリーチャーに対しては、他にいくらでも対処手段があるでしょう。
対風景の変容
サイドアウトしたいカード
稲妻
稲妻のらせん
神々の憤怒
サイドインしたいカード
否認
対抗変転
エイヴンの思考検閲者
ザルファーの魔道士、テフェリー
摩耗損耗
風景の変容では、ワームとぐろエンジンやタイタンをサイドインしてくる可能性があるため流刑への道は残します。摩耗損耗は虹色の前兆や殴打頭蓋対策です。
テフェリーと対抗変転は相手にとっては解答不能な存在です。テフェリーを解決した後はここぞという時まで、対抗変転は温存しましょう。
対トリココントロール
サイドアウトしたいカード
稲妻
稲妻のらせん
神々の憤怒
サイドインしたいカード
否認
対抗変転
ザルファーの魔道士、テフェリー
摩耗損耗
摩耗損耗はこのマッチアップにおいて明らかに浮いた存在ですが、殴打頭蓋に対処するためには必要です。コントロールミラーのマッチを制せられるかは、リストに依存する部分が大きいです。
トリコフラッシュを使う上でのアドバイスとしては、それぞれのマッチアップについてのゲームプランを考え、それに合わせてデッキリストを調整することが重要です。もし自分のリストにとって、著しく相性の悪いマッチアップが見つかれば、その対策カードをサイドに二枚取ったりすることを躊躇ってはいけません。今回は一例としてサイドボードのリストを載せましたが、地域のメタに合わせて自由に替えてもいいと思っています。サイドボード自体は、上記に書いたようなデッキにPTQで当たることを想定して作りましたが、実際やってみると全然違うデッキと当たることも少なくありません。
あなた方のモダンPTQでの成功を祈っています。私はこのデッキが本当に好きで、是非使ってくれればと思います。
Thanks for reading,
Matt Costa
@mattccosta
UWR Flash in ModernBy Matt Costa // 11 Jun, 2014
http://www.channelfireball.com/articles/uwr-flash-in-modern/
現在、我々はモダンのPTQシーズンを迎えており、私もすでに2,3のPTQに参戦しました。モダンフォーマットは長い間非常に興味深いフォーマットであり続けており、週ごとに変わりゆくメタゲームや最新の技術に適応し続けるプレイヤーよりも、このフォーマットに長く触れていて多くの経験を持っているプレイヤーの方がより良い成績が出せるという点も特徴的です。モダンのような、カードプールが広く一つの戦略に対してたくさんの解答が存在するフォーマットにおいては、サイドボードに取る対策カードの枚数の上下や、それらをメインボードから採用したりする動きがあるたびにメタゲームは変化します。
今回は、モダンフォーマットならではの、強力で一直線な戦略や軸をずらした戦いを仕掛けるアンフェアな戦略と、それらに対する対策カードをめぐる相関関係について考えたいと思います。デッキビルダーとしての観点からこの話題について考えることは、興味深い議論とフォーマットの知識、週末のメタゲームを予測する能力をもたらします。複数の異なる戦略に対する強力な解答として重なるカードを見つけるということは、広い範囲のアーキタイプに対してエッジが得られることでもあります。
親和デッキを使っていて最初に引いた7枚のハンドは素晴らしかったのに、序盤に出てきた相手の「戦争の報い、禍汰奇」や「石のような静寂」で台無しになり、選択肢やゲーム性のないゲームを強いられ、ストレスを抱えたというような経験は誰しもがあるでしょう。モダンPTQシーズンでこのような事態を避ける方法は、私が知る限り二つあります。一つは自分が使おうとしているアンフェアな戦略のデッキが環境においてどのくらいメタられているかに気をつかうこと。もう一つはBGミッドレンジやトリココンのようなフェアデッキを使うことです。フェアデッキを使う場合は相性の良いマッチアップと、悪いマッチアップの両方を抱えることにはなりますが、特定のカードのせいで負けるということもなくなります。私は、75%のデッキには有利はつくものの、残りの25%には負けてしまうようなアンフェアなデッキを使うよりは、どのマッチアップにおいても戦い方次第で勝つ可能性のあるフェアデッキを使う方が好みです。
私はここ数週間、旧スタンダードにあった瞬唱の魔道士や修復の天使をプレイできることに非常にわくわくしています。インスタントタイミングで群れネズミをコピーする作業は、瞬速クリーチャーを使いたいという私の情熱を満たすものではなかったので。そういう意味でも、トリコフラッシュはまさに私が求めていたモダンデッキであり、相手の戦略に対して劇的に効くカードをサイドに取れる点も気に入っています。
以下が、今季のモダンPTQのシーズンで使っているデッキです。
26land
4 《乾燥台地/Arid Mesa》
4 《天界の列柱/Celestial Colonnade》
2 《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
3 《島/Island》
1 《山/Mountain》
1 《平地/Plains》
1 《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
4 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2 《蒸気孔/Steam Vents》
1 《硫黄の滝/Sulfur Falls》
3 《地盤の際/Tectonic Edge》
10creature
4 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
2 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
4 《修復の天使/Restoration Angel》
24spell
4 《稲妻/Lightning Bolt》
3 《流刑への道/Path to Exile》
2 《呪文嵌め/Spell Snare》
3 《稲妻のらせん/Lightning Helix》
3 《マナ漏出/Mana Leak》
1 《差し戻し/Remand》
1 《疑念の影/Shadow of Doubt》
2 《電解/Electrolyze》
3 《謎めいた命令/Cryptic Command》
1 《神々の憤怒/Anger of the Gods》
1 《スフィンクスの啓示/Sphinx’s Revelation》
サイド
2 《石のような静寂/Stony Silence》
2 《天界の粛清/Celestial Purge》
2 《否認/Negate》
1 《対抗変転/Counterflux》
1 《神々の憤怒/Anger of the Gods》
1 《仕組まれた爆薬/Engineered Explosive》
1 《神の怒り/Wrath of God》
1 《磨耗損耗/Wear Tear》
2 《呪文すべり/Spellskite》
1 《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》
1 《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor》
基本的に私は、勝利手段としてしか機能しないカードをメインボードに多く採用することはしません。瞬唱の魔道士と修復の天使、天界の列柱、火力が組み合わされば、勝利手段としては十分すぎるほどです。スフィンクスの啓示も勝利手段のようなもので、マナはかかりますがインスタントであるので合格と考えています。復讐のアジャニや聖トラフトの霊、ギデオンジュラといった、ソーサリータイミングのフィニッシャーは、不利なときにあまり仕事をしないことと瞬速クリーチャーや打消し呪文とのシナジーが薄いことから、メインボードへの採用は避けるべきと考えています。もしあなたが、三つの青マナと一つずつの白、赤のマナを立てた状態でターンを返した場合、スフィンクスの啓示と神々の憤怒以外の呪文はいつでも唱えられることになるわけです。このことは、相手に隙を見せないだけでなく、相手がインスタントタイミングで動くことを選択した際に、相手のエンド前にクリーチャーを出すことで、こちらから圧力をかける選択肢も取れることを意味します。
ここからは、カードを個別に評価していきます。
修復の天使
修復の天使は、このアーキタイプには、1デッキあたりの枚数は多くないものの必ず採用されてきたカードです。このカードはモダンにおいて特に強力で、というのもタフネスが4あることと4マナである点が大きく、最もポピュラーな除去呪文である稲妻、稲妻のらせん、突然の衰微をかわすことができます。流刑への道は天使に対する解答ではありますが、トリコフラッシュにとって追加の土地を得ることは、天界の列柱、地盤の際、瞬唱の魔道士、スフィンクスの啓示を使う際に多くのマナを使うことの兼ね合いから明確なアドバンテージと言えるので、それほど深刻な問題ではありません。
天使は、完全に脅威を退けることが難しいデッキとのマッチアップで、殴り勝つプランをもたらしてくれます。トロンなどは、フラッシュ側が大部分の脅威に対応することができるものの、ゲームあまりにも長引いた場合にはウギンの目とエムラクールという対処することのできないプランがあるマッチアップの良い例です。
修復の天使があることで、相手の邪魔をしながら速やかにゲームを終わらせることができます。マナ漏出、地盤の際、差し戻しは全て、トリコカラーのテンポデッキやコントロールデッキに採用されていますが、優秀なクロックを擁するデッキにおいてももちろん強力です。
修復の天使をプレイする際に、クリーチャーをブリンクできる能力は忘れてはならないですがこだわり過ぎてもいけません。修復の天使の価値は3/4飛行である点にあり、cip能力のために、ゲームプランを歪めてはだめです。
ヴェンディリオン三人衆
ヴェンディは未練ある魂が入ったようなミッドレンジデッキが相手の際にはあまり役に立ちません。ちなみに未練ある魂も、欠片の双子のような冗長性のないデッキが相手の場合には存在感が薄いです。ヴェンディリオン三人衆が輝くのは、コンボやコントロール周りのマッチにおいてです。そのcip能力は相手のコンボを阻害したり相手の持つ妨害手段を抜いたりでき、生き残った場合には飛行の3点クロックとなって相手に圧力をかけることができます。また特に良い点は、相手のハンドを見ることによって、相手に対してどのくらいの圧力をかけると良いかということと、自分のもつ妨害手段をより効果的に使うための情報が得られることです。
瞬唱の魔道士
このカードが、フラッシュデッキに必須のものであることは、もはや言うまでもありません。どのマッチにおいても、その状況に最も適した呪文のコピーとなる一方で、火力と組み合わせて相手のライフを削りにかかることもできます。
瞬唱の魔道士は、双子に対しては流刑への道になり、風景の変容に対しては否認になり、親和に対しては電解になり、相手のライフが残り3のときの稲妻にもなりえます。
マナ漏出、差し戻し
マナ漏出は、ゲームが長引いたときに威力を減ずるカードの典型です。ゲームの序盤戦においては間違いなく強力で、アグレッシブなデッキやテンポデッキの特性には非常に噛み合っています。ただし流刑への道には対応しにくいですが。以上のことからマナ漏出の四枚投入は避け、一枚は差し戻しに替えています。差し戻しもまた、長引いたゲームにおいてあまり仕事をしないカードではありますが、相手が瞬唱の魔道士でフラッシュバックした呪文や、風景の変容などを対象に取ったり、またそうでなくとも最低限サイクリングとして使えます。2マナの打消し呪文は、コンボデッキの流行や、刻まれた勇者のような一度場に出ると対処の難しい脅威に対する解答として、このデッキには必要なものであるでしょう。
謎めいた命令
このカードを唱えることは、このデッキにおいて最も基本的となるアドバンテージ獲得手段です。消耗戦で2-1交換をとる動きや、パーマネントをバウンスしてテンポの面で優位を築く動きは、フラッシュデッキの特徴に非常に噛み合っています。これだけの柔軟性があっても、非常に速いゲームにおいてはキャスト出来ずにゲームが終わってしまうこともしばしばで、サイドアウトする機会が多いことに気付き、4枚フルには取っていません。
疑念の影、神々の憤怒
これらは比較的メインに取りやすい、サイドボード用のカードと言えるでしょう。疑念の影は、序盤の相手のフェッチ起動に対応してキャストすれば石の雨となるだけでなく、出産の殻や風景の変容への対策カードとしても機能します。神々の憤怒は親和と殻に対して似た働きをしますが、神の怒りと比較して殻に対してはより効果的であることと、自分のコントロールする修復の天使が死なない点が大きく、こちらを採用しています。
スフィンクスの啓示
スフィンクスの啓示はメイン戦とサイド戦、またはマッチアップによってその強さが大きく異なるため、実際のところ少し怪しいカードではあります。メイン戦においては、デッキの中に相手に対して効果が今一つなカード(バーンデッキに対する差し戻し等)も入っているわけで、そういう状態で啓示を撃つことは死に札を複数引いてくるリスクが存在することになります。サイド後ではどうかというと、プレイヤーは互いにより効果的な脅威と対処手段をサイドインするためゲームが加速しやすく、啓示を撃つタイミングが無くゲームが終わってしまリスクが増えるため、啓示の価値はさらに悪くなります。しかし、ミッドレンジとのマッチアップでは、互いに大量の除去呪文を積むため消耗戦になりやすく、そういう状況における啓示は、瞬唱の魔道士の存在もあり非常に強力です。
サイドボードプランについて
モダンには膨大な数のデッキタイプが存在するため、ひとつひとつについて解説するのは困難ですので、ここでは比較的人気のあるデッキとの戦い方について指針を示すのにとどめます。
対メリーラポッド
サイドアウトしたいカード
呪文嵌め
差し戻し
ヴェンディリオン三人衆
稲妻のらせん
メリーラポッドには復活の声が入っているため打消し呪文をサイドアウトするのが定跡ではありますが、全抜きはせずいくつかは残した方がいいでしょう。ヴェンディリオン三人衆は神々の憤怒に巻き込まれることと、未練ある魂に対して弱いので抜きます。稲妻のらせんは現実的に対象に取れるのがマナクリだけであり、マナクリを焼くためだけに2マナ払うのはいささか割に合いません。
サイドインしたいカード
神々の憤怒
神の怒り
石のような静寂
エイヴンの思考検閲者
経験上、出産の殻を好き勝手に起動されていてはだいたい殴り負けてしまいます。神の怒りと石のような静寂を組み合わせて、殻側のアドバンテージ源に蓋をしましょう。メイン戦では瞬唱の魔道士しか対象にとれない突然の衰微を、たくさんサイドインしてくるとは考えにくいため、石のような静寂は生き残りやすいと思います。
対欠片の双子
サイドアウトしたいカード
稲妻のらせん
神々の憤怒
疑念の影
電解
やっかい児しか倒せない火力は、たくさんあっても腐る場面が多いでしょう。
サイドインしたいカード
呪文すべり
天界の粛清
ザルファーの魔道士、テフェリー
対抗変転
仕組まれた爆薬
摩耗損耗
相性のいいマッチアップだと考えています。
対ジャンド
サイドアウトしたいカード
神々の憤怒
疑念の影
マナ漏出
差し戻し
スフィンクスの啓示は基本的にはリリアナに対して弱いですが、消耗戦になることが多いと感じるのであれば残しても良いと思います。このあたりはプレイスタイルに依存する問題です。2マナカウンターは、序盤はハンデスで抜かれ、消耗戦になると引いて弱いため全て抜きます。サイド後のジャンドとのマッチではリリアナを1-1交換で処理することを目指しましょう。
サイドインしたいカード
天界の粛清
神の怒り
仕組まれた爆薬
神の怒りはスラーンに対する解答である他、タルモゴイフも処理できます。天界の粛清はリリアナや怒り狂う山峡のような重大な脅威を除去できます。
対親和
サイドアウトしたいカード
謎めいた命令
疑念の影
スフィンクスの啓示
ヴェンディリオン三人衆
差し戻し
基本的には相性の良いマッチアップであると思います。負けるパターンがあるとすれば刻まれた勇者と墨蛾の生息地に殴られる展開です。
サイドインしたいカード
神の怒り
仕組まれた爆薬
摩耗損耗
石のような静寂
神々の憤怒は刻まれた勇者が除去できないためサイドインはしません。勇者以外の小粒のクリーチャーに対しては、他にいくらでも対処手段があるでしょう。
対風景の変容
サイドアウトしたいカード
稲妻
稲妻のらせん
神々の憤怒
サイドインしたいカード
否認
対抗変転
エイヴンの思考検閲者
ザルファーの魔道士、テフェリー
摩耗損耗
風景の変容では、ワームとぐろエンジンやタイタンをサイドインしてくる可能性があるため流刑への道は残します。摩耗損耗は虹色の前兆や殴打頭蓋対策です。
テフェリーと対抗変転は相手にとっては解答不能な存在です。テフェリーを解決した後はここぞという時まで、対抗変転は温存しましょう。
対トリココントロール
サイドアウトしたいカード
稲妻
稲妻のらせん
神々の憤怒
サイドインしたいカード
否認
対抗変転
ザルファーの魔道士、テフェリー
摩耗損耗
摩耗損耗はこのマッチアップにおいて明らかに浮いた存在ですが、殴打頭蓋に対処するためには必要です。コントロールミラーのマッチを制せられるかは、リストに依存する部分が大きいです。
トリコフラッシュを使う上でのアドバイスとしては、それぞれのマッチアップについてのゲームプランを考え、それに合わせてデッキリストを調整することが重要です。もし自分のリストにとって、著しく相性の悪いマッチアップが見つかれば、その対策カードをサイドに二枚取ったりすることを躊躇ってはいけません。今回は一例としてサイドボードのリストを載せましたが、地域のメタに合わせて自由に替えてもいいと思っています。サイドボード自体は、上記に書いたようなデッキにPTQで当たることを想定して作りましたが、実際やってみると全然違うデッキと当たることも少なくありません。
あなた方のモダンPTQでの成功を祈っています。私はこのデッキが本当に好きで、是非使ってくれればと思います。
Thanks for reading,
Matt Costa
@mattccosta
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